ギャンブルは、人々の間で非常に人気があります。多くの国々で合法であり、現金を獲得する絶好のチャンスを与えてくれる、楽しい暇つぶしとして見なされています。ほとんどの大人が、生涯に少なくとも一回はギャンブルを経験したことがあるでしょう。
ギャンブルの健康への影響は、プラス面とマイナス面との2つのカテゴリに分けられます。ギャンブルでは、誰もがポジティブな結果を期待して、苦労して稼いだお金を賭けます。たとえプレイヤー全員が簡単にゲームに勝てるほど、非常に熟練したギャンブラーだとしても、一方が勝てば、もう一方は負けなければならないという事実があります。
利益がないまま、苦労して稼いだお金をギャンブルに費やすと、個人の生活に大きな影響を及ぼします。そしてその結果、ギャンブルの損失をやりくりするために、ローンや借り入れをすることになり、家族との関係に影響を与え、自分自身を孤立させてしまいます。さらには、最も大きな問題である、精神的な病を引き起こします。たとえば、気分のむらや極端な感情、不眠症、不安障害、抑うつ、自殺念慮などがあります。
ギャンブルの健康へのプラスの影響
ギャンブルは健康に良い効果があると示す証拠があります。ハンフリーズ氏らはCCHSデータを使用して、通常のギャンブラーや趣味として楽しむギャンブラーには、高血圧、極度の感情、不安障害、気分のむら、不眠、糖尿病、うつ病などの症状がないことを発見しました。代わりに、希望やリラックス効果、社交性といったポジティブな効果が期待されているので、ギャンブルはプレイヤーの健康にプラスの影響を与えるといわれています。
ギャンブルの健康へのマイナスの影響
ギャンブル依存症は、身体的および精神的な健康など、あらゆる健康面への悪影響と関連しています。またギャンブルのプレイヤーは、精神障害や高度なストレス症状、自己の健康管理不足、重度の腰痛や心臓炎の症状などを引き起こしていると、複数の研究によって証明されています。
自殺念慮、気分のむら、極度の感情、うつ病、不眠症、不安障害などの精神疾患は、通常、依存症および問題のあるギャンブラーに多く見られます。また、ギャンブラーはより多くのアルコールを摂取しており、健康に多くの悪影響を及ぼしていることがわかっています。依存症および問題の抱えるギャンブラーを研究すると、症状のないギャンブラーよりも3.6倍多く自殺を考えていることがわかりました。ラスベガスとアトランティックシティでは、前者のギャンブラーの自殺率が後者のギャンブラーよりも高いことが発見されました。ケベックでは、大学生らによる研究で、前者のギャンブラーのうち27%が自殺を試みたのに対し、後者のギャンブラーで自殺を試みたのは7%だけだったと発見しました。
トネアト氏らは、依存症および問題を抱えるギャンブラーを研究することにより、それらのギャンブラーのうち60%がニコチン依存症、38%が薬物使用障害、73%がアルコール使用障害、61%が人格障害、41%が不安障害、50%が気分障害の問題を抱えていることを発見しました。2010年には、病状のあるギャンブラーの研究が行われ、統計が取られました。病状のあるギャンブラーのうち37%が不安障害、38%が気分障害、58%が物質使用障害、および60%がニコチン依存症を抱えていることが判明しました。